インプラントの寿命
一生モノのインプラントを
みなさんはインプラントを検討するにあたってインプラントは何年持つのか?という疑問を持つと思います。また長持ちさせるために出来ることもあります。今回はインプラントの寿命について書いていきたいと思います。
インプラント自体の残存率、すなわち寿命はデータから申しますと、10年後のインプラントの残存率は日本で90~95%です。歯の寿命が手入れ次第で半永久的に使えるように、インプラントも寿命というものはありません。
インプラント自体が腐ったり、溶けたりするものではないからです。また、1965年に世界で初めてインプラント手術を受けたヨスタ・ラーソンさんは、34歳で手術を受け、亡くなるまでの41年間そのインプラントを使い続けることができたといいます。
これらのことから、一般的にはインプラントの寿命は適切な治療と毎日のケアで10年以上は使い続けられるだろうと言われています。 インプラントの多くはチタン及びチタン合金で作られており、これらの 材質は摩耗や損傷が少なく、丁寧に使っていれば半永久的に使えると言 われています。
しかし、素材やメンテナンスの方法によっても寿命は大きく異なるというのが実状です。ただし、インプラントの寿命についても、すべてのケースで長期間の対応年数となるとは限らず、次のようなケースで変動します。
インプラントの寿命が変動する要因
- インプラントを埋入する顎の骨の状態
- 歯科医師、技工士の技術的な問題や最適化の問題
- 食生活・日常生活でのアフターケア
- 感染症や術後の生活習慣病など持病の発生によるリスクの変動
インプラントの『寿命』は変動する可能性がある
上記の理由によって、必ずしもインプラントの『寿命』は安定しておらず、状況によっては、変動する可能性があることを押さえておくことが必要となります。
出来るだけインプラントが長い対応年数となるようにするためには、さきほど上でも触れたように長持ちさせるために出来ることがあります。この出来ることについては次回の記事で触れたいと思いますが、一般的には術後の定期検診や日ごろのブラッシングやケアなどを十分にするなど、日々の健康管理に力を入れることが求められるといえます。
歯と同じようにインプラントに歯石が着いたり、インプラントの周りの骨が歯周病で溶けたり、インプラントの周りの歯茎が腫れたり、インプラントが揺れてきたりしてインプラントを取らなくてはいけないことはあります。すなわち、インプラント自体が虫歯にはならないけれど、歯周病にはなってしまうのです。
このあたりも次回のインプラントを長持ちさせるためで詳しくお話しできればとおもっております。 いろんなケースはありますが、実質インプラントの累積残存率は9割を超えており、インプラント治療に10年保証を付けているインプラントメーカーや歯科医院もあります。不安な方は保証が手厚い歯科医院でのインプラントを検討するのも良いかもしれません。
具体的な寿命は?
入れ歯の寿命が平均で4~5年。ブリッジの寿命が平均で7~8年と言われていますから、これらと比較するとインプラントの寿命は非常に長いと言えるでしょう。 インプラントは寿命の長い治療法です。インプラントは40年以上お口の中で機能しているものもあります。
ご自身の歯やインプラントがこれ以上失われないようにするためには、ご自身の管理が一番大切です。適切なメンテナンスを行うことで、インプラントを長持ちさせることはもちろん、残った歯の寿命を延ばすことも可能でしょう。他の治療法と比べてみてもその差は歴然です。入れ歯の平均的な寿命は4~5年、ブリッジは7~8年とされています。
インプラントは、他の治療方法よりも寿命が長いということはお分かりかと思いますが、インプラントの大きなメリットは、ブリッジや入れ歯のように「他の残っている歯に負担をかけない」という点です。 インプラント自体の寿命の長さもさることながら、残存歯の寿命を縮めないという大きなメリットがあります。
結論、よりメンテナンスも視野に入れた長期的予後を考えたインプラント治療を行う歯科医院への通院をおすすめします。