インプラントメーカーについて
~インプラントメーカーを選ぶにあたって~
今回の記事ではインプラントメーカー(種類)などのご紹介です。インプラントメーカー毎にインプラントシステムは多数あり、それぞれに違った特徴があります。インプラントの種類については患者さんの口の中や骨の状態に適したものを選ぶ必要があるため、一概にどのインプラントがいいとは言えません。
ですが、シェア率の高いメーカーのインプラントを使用する事は、メンテナンスにおいて非常に大きなメリットがあります。転院やなど他院でのメンテナンス・治療が必要な場合に、シェア率の高いメーカーなら対応できる歯科医院も多いからです。マイナーな、シェア率の低いメーカーだと対応できる歯科医院も限られてしまいます。
これらのことから、インプラントを検討するにあたって、インプラントメーカーを選択する際、多くシェアされているインプラントメーカーを選択すべきと言えますね。
~世界3大インプラントメーカー~
世界中で150社以上はあるといわれているインプラントメーカー。実際はそれ以上あるとも言われています。国内では30社ほどあり、その中でも主要メーカーは20社前後です。
もともとインプラントはヨーロッパで生まれた技術なので、ヨーロッパ製が実績があります。まずはじめに世界で最も採用されているインプラントは次の3つと言われています。
No.1 ノーベル・バイオケア
ノーベルバイオケアはインプラントの代名詞「ブローネマルクインプラント」のメーカーであり、世界70カ国以上で使用されており、主に先進医療を行っている病院などで多く使われています。スウェーデンのブローネマルク教授によって発見された、オッセオインテグレーション(骨結合)を元に開発された、世界初の実用インプラントです。
長い歴史と多くの経験から、高精度・高品質な材料を安定して提供してきた、一番信用の高いインプラントです。また日本はもとより世界の歯科用インプラント市場においてNo.1のシェアです。汎用性に富み、あらゆる症例に対応できるため、最も高価でブランド価値が高いといわれています。
全顎補綴や傾斜埋入といった、高度で特殊な治療の際に非常に扱いやすく、インプラント治療に精通したドクターでなければその性能を発揮しきれないインプラント・システムになっています。したがって、このシステムが医院に導入されているかが、レベルの高い治療を行っているかの判断基準のひとつとも言われています。
No.2 ストローマン
1974年に開発されて以来、世界40ヶ国以上で使用され、もっとも信用されているインプラントの一つに数えられています。 各専門分野のエキスパートによって構成された営利を目的としない国際的研究チームと、骨整形外科分野で40年余りの実績を持つスイスのストローマン(straumann)研究所が共同開発をしてできたインプラントです。
ストローマンインプラントはITI学会(Internatioonal Team for Implantology/インプラント学のための国際チーム)の医学的理論に基づいた厳しい品質管理の下で研究・開発・製造・販売が進められており、製造元であるストローマン社は国際基準であるISO9001の厳しい規格に適合し、その認証を得ています。世界各国で使用され、最も信用されているインプラントの一つに数えられています。
No.3 アストラテック
スウェーデンのアストラテック社は、イギリスのロンドンにある世界的な製薬・医療器具メーー、アストラゼネカ社のグループ企業です。 世界中で古くから使われ、高い実績をあげています。 日本で認可がおり、使用されたのは1996年からとなっています。インプラントシステムは1985年から開発をはじめており、現在ではその安定性と研究開発力が広く知れ渡っています。
アストラテックインプラントは、歯根とインプラントの結合性を高めるため、二酸化チタンをインプラントの表面に吹き付ける手法を独自に開発。これにより顎の骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーションという)が従来のものよりかなり促進されたそうです。
また、その設計思想にも要注目。インプラントに限らず、手術は身体に傷を作りますが、アストラテックインプラントは、この傷の治癒をどのようにサポートするかまで考えられているとのことです。患者さんにとことん配慮したインプラントと言えます。
~まとめ~
世界的シェアを誇るインプラントメーカーにはきっちりとした製品保証と長年の臨床結果がありますので、製品上の安心があります。また国内での使用率も非常に高いため、お引越しなどして手術を受けた歯科医院に行けなくても、安心してメンテナンスをおこなってもらえる可能性が高いです。
安い治療費だけで選ばずに、インプラントの背景にある歴史や安全性を考えてインプラントを選ぶことがポイントなのではないでしょうか。